2014年9月29日月曜日

脳科学は人格を変えられるか?

「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」の放送日:2014/9/15~

書籍: 脳科学は人格を変えられるか?

作者: エレーヌ・フォックス

出版社: 文藝春秋


チャーチルは「成功とは、失敗を重ねても熱意を失わない能力のことだ」と言ってどんな逆境もはねのけ、偉大な政治家としてその名を留めた。

エジソンは電球の試作の失敗が1万個に達したとき、「失敗したのではない。うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ」と言って、ついにはフィラメントを発明する。 

人生の成否を分けるのは、「前向きであることのできる」性格によるものなのか。

だとすると、それは脳のどんな働きによるものなのか。

欧州最大の脳科学の研究所を主宰し、その問いを解きあかそうとしているエレーヌ・フォックス博士が、その答えに驚くべき実験と調査の数々から迫る、とびきり面白いポピュラーサイエンス。 

例えばこんな調査がある。

1930年代に修道院に入った全米各地の修道女180人の日記を検証し、前向きな言葉と後ろ向きな言葉が出てくる頻度を60年にわたって追い、修道女たちの寿命との相関関係をみる。

すると結果は、前向きな日記を書いていた修道女が、そうでない修道女に比べて10年以上長生きしていたのだ。 

そして、フォックス博士自身の研究所は、前向きな感情を起こさせる物質、セロトニンを脳内で生み出す特定の遺伝子を発見、性格は遺伝子によって決まっているのかというところにまでメスをいれる。

ところが、研究を進めると、これらの遺伝子は環境によってその働きが変わってくるという驚くべき結果がえられたのだ。

科学の推理を楽しみながら、子育てや自分の人生にまで思いをはせることもできる、深い一冊。



2014年9月15日月曜日

「誤解」のメカニズムを考察

「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」の放送日:2014/9/1~

書籍: 誤解学

作者: 西成活裕

出版社: 新潮選書

人類が誕生して以来、国家間から男女の仲まで、「誤解」がもとでの悲喜劇は絶えることがない。

それは恨み、嫉妬、断絶、争いを呼び、時には歴史を変え、芸術を生み、科学を発展させてもきた。

人間とは切っても切り離せない「誤解」の、原因や種類からメカニズム、対策まで、気鋭の渋滞学者が系統立てて考察した前代未聞の書!

2014年9月1日月曜日

現代を生きるすべての人へ贈る「修業のすすめ」

「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」の放送日:2014/8/25~

書籍: 修業論

作者: 内田樹

出版社: 光文社新書


武道家、研究家、生活人として…40年の稽古を通して形作られた、ウチダ哲学の核心。

現代を生きるすべての人へ贈る「修業のすすめ」